滋賀で木の家、自然素材の注文住宅を建てています。

メンテフリー期間の長い建材でランニングコスト削減!

生涯住居費が安くて済む家

家は住み続ける間メンテナンス費がかかります。建てるときそこまで考えられる方は少なく、ハウスメーカーなどでは寿命の長い建材を使っていないところがほとんどなのであまり周知されていないのが現状です。

30代で家を建てると、1世代で約60年メンテナンスを繰り返し行いながら住み続けることになります。『建築費』+『ランニングコスト(メンテナンス費・光熱費)』=『生涯住居費』に大きな差がでます。

建材でメンテナンス費はこんなに違う!

例えば、

無垢フローリングは、使い方にも依りますが、50年~100年も耐久性があります。

日本の家は自然素材から戦後、高度成長期のかけて瞬く間に工業製品の家に変わっていきました。比較してみるとメンテナンスの頻度やコストに大きな差があります。


代表的な建材のメンテナンス例
現代に一般的に建てられている工業製品を使った家とメンテフリー期間の長い昔ながらの自然素材を使った家との差は60年で850万円と言われています。(雑誌『チルチンびと』92号「住み続けるためにいくらかかりますか?」参照)建てる時にメンテのことまで考えて建材を選んでおけばメンテの回数も費用も少なくて済み、大変コスパの高い家になります。

日本の家の寿命は30~40年!外国に比べて短く、生涯住居費がとても高くなっています!

工業製品を使った家は頻繁なメンテが必要ですが、耐用年数通りメンテをしていない家が多く、あちこち傷んでからリフォームを考えると大規模になり、建て替えに近い金額になるので、新築に踏み切る家も多いのが現状です。工業製品を多用した日本の家寿命は3040年と先進諸国に比べて短かく生涯住居費がとても高くなっています

 

ウイズダムデザインでお奨めするメンテフリー期間の長い建材例


木の外壁は新築のような状態を保とうとすると、塗装などのメンテナンスをすれば良いと思います。しかし経年変化をするものとして受け入れ、朽ちてくれば交換するなどのように昔から使われてきていています。それまでメンテナンスフリーとも言えます。


 

 

日本には100年を超えて使われている木造の家が多くあります

昔ながらの自然の素材を使った家は長く住み続けることができます。古びていきますが、経年変化の味わいを長く保ち、使い続けることができ、その味わいに人気が出て売買されています。また現代に建てられている工業製品の家のような頻繁なメンテナンスの必要はありません。

一方で、日本の家の平均寿命は約30年で、先進国の中では非常に短命です

開発された団地に多くの現代的な家が建っています。それらの家では外壁のメンテナンスのため足場を組まれているのをよく目にします。また30~40年で建て替えや大がかりなリフォームが進んでいる団地も多くあります。これらのほとんど工業製品でできている家は頻繁にメンテナンスをする必要がありますが、建てる時にあまり詳しい説明がされていないケースも多く、定期的なメンテナンスをしていない家が多いのが現状です。劣化がひどくなってからリフォームを考えると大変大掛かりになり、建て替えに近い見積もりが出ること、またこれらの家は間取りの変更が簡単にできない構造の家も多く、新築に踏み切る家が多いと言われています。これらが原因で日本の家の平均寿命が大変短くなっています。

 

少し昔の古民家のような日本の家は、木や土や紙など自然の物でできていました。戦後洋風文化への憧れなどとともに家のスタイルも変わり、同時に家の建材も利便性の追求から『工業製品』に代わっていきました。
「新建材」と言われ、工場で大量生産でき、早く、安く、技量の低い大工など作業者でも組み立てられ、瞬く間に日本全土に広がりました。

「無垢材の床」→傷つきにくく汚れにくい「樹脂でコーティングしたフローリング」へ、「構造材」→反ったり、割れたりしない「接着剤で固めた集成材」へなど、自然素材の欠点を補った建材として歓迎されました。


『新建材』の工業製品のフローリング


『自然素材』の無垢材のフローリング

ところが数十年経ち、いろいろ大きな問題があることがわかってきました。

・シックハウス(近年増加傾向にある小児のアトピーや喘息などアレルギー疾患の発症理由の一つとして考えられている)
・冷たく、硬く、調湿性のない建材は人が住むのに優しくない(ストレス、精神的なイライラなどを訴える人が増加)
頻繁なメンテナンスが必要で長持ちしない

ここではほとんどの『新建材』は頻繁なメンテナンスが必要ということについてお話しします。

外壁

現在日本の住宅では7割以上使われている外壁の『窯業系サイディング』ですが、サイディングより先に目地部のシーリング材や、サイディング表面の塗装に劣化が現れます。外装材は見た目を保つことはもちろん、耐久性の維持、水漏れなどを防止するためにも、メンテナンスが必ず必要です。10年周期で足場を組む必要があり、かなり高額なメンテナンス費がかかりますが、家を長持ちさせるためにはメンテナンスが必要です。

ウイズダムデザインでよく使う『焼杉』ですが、焼杉の外壁は新築時のような状態を保とうとすると、塗装のメンテナンスは必要ですが、経年変化を味わいとして受け入れれば、長期に渡ってメンテンスフリーです。気象や立地条件にもよりますが、40~50年経ってもメンテナンスされていない家も多いようです。焼杉のように安価で長持ちする外壁材他には無いようです。最近は耐久性がプラスされた焼杉や焼杉に塗装できる塗料なども出ていますのでご相談ください。

木の外壁材と聞いて火災を気にされる方が多いと思います。

市街地 (法22条区域) では、隣から発生した火災で20分間 建物が変形・破壊しないという「土塗壁同等」の燃えにくい構造にする事が義務付けられています。

柱や梁などの構造体についての話ですが、火災の燃焼温度は1200℃だそうですが、(鉄は800℃で強度が低下します)木が燃える時はまず表面が炭化し(15分間で木が炭化するのは9mm~12mm)、その断熱効果や木が含んでいる水分により、木の内部にまで燃え進むのを遅らせる効果がうまれ、鉄よりも急激に倒壊しにくいそうです。

壁の外側に木の板(焼杉等)を張ると、柱への着火を遅らせる事になり、なお良いと判断されています。

断熱材を壁の中に入れた木の外壁の場合は、下地に土壁と同様の認定がされたボード等を張り、木の板(焼杉)を張ります。 木の表面を炭化させた焼杉は、更に初期の着火性が低くなり、耐火性が高くなります。

(火災で怖いのは、火よりも煙です。煙には一酸化炭素などの有毒ガスが多く含まれています。こうした有毒ガスは、パソコン、布団、ラグマットなど、家庭内にある身近なモノが燃えることから発生します。また、これらのガスが複合して発生する場合がほとんどです。)

 

外壁の塗り壁に九州のシラス台地の土を原料とする『そとん壁』もよく用います。少し高額ですが、退色や劣化がおきにくく半永久的な性能を持つ建材です。



メンテナンス費削減を考え、取り替えられる焼杉を1階や(下の方から傷んできます)裏側に張り、表はそとん壁にした家。1階に焼杉、2階をそとん壁にした場合、メンテナンスの必要な焼杉部分は足場を組まなくても塗装ができるのでメンテナンス費の大きな節約ができます。足場を組まないのでセルフビルドも可能です)

内装

新建材の壁面の代表格は『ビニールクロス』ですが、これも耐用年数は10年ほどで、剥がれてきたり、劣化が進みます。放っておくと接着材が劣化して貼り換えようとした時きれいに剥がれずボコボコした仕上げになってしまうこともあるそうです。

ウイズダムデザインでは自然素材の『ホタテ漆喰壁』をたいてい使用します。ホルムアルデヒドの吸着分解性能が高く、調湿性があるなど健康に良いことはもちろん、メンテナンスを頻繁に行う必要が無く、傷んだところを補修する程度で、汚れが広範囲になってしまった場合はローラー仕上げ(セルフビルドも可能)できれいになります。

また赤身の杉板を内装に使うこともよくあります。抗菌性、調湿性が高く腐りにくい建材です。塗り壁に比べ傷つきにくいので腰壁に使うことも多いです。ほとんどメンテナンスの必要がなく、傷んだところの補修程度で、経年変化を受け入れれば家と同じ期間長持ちします。

ホタテ壁と赤身の杉板

 

フローリング

新建材の工業製品のフローリング


断面

複合フローリングとは、合板やMDF(木材チップなどに接着剤となる合成樹脂を加え板状に熱圧成型した木質繊維板)などの基材の表面に、薄く削った天然木(木質系化粧単板)や、木目を印刷したプリントシート(樹脂化粧シート)などの仕上げ表面材を貼った床材です。無垢材のデメリットを改善するようにして改良されてできたものなので、反りや伸縮のリスク、材のばらつきが少ないのが特徴。そのため、無垢材と比べると工事が容易で価格が抑えられる傾向にあります。

しかし、表面の樹脂コーティングが剥げると弱くなり20年も経つと表面が傷んできて、よく使うところでは表面の化粧板がめくれ下の合板が見えてき、張り替えが必要になってきます。



自然素材の無垢材の杉のフローリング



ウイズダムデザインで標準仕様としている厚さ3㎝の杉の無垢フローリングです。無垢材は時を重ねるごとに経年変化し、木目や艶が際立ち、より味わい深い表情になっていきます。

拭いても取れない汚れの場合、紙やすりでこすり、塗料を塗り直すことで補修することができます。傷がついてしまった場合少しの凹みなら濡らした新聞などを傷の所に置いておくと翌日には戻っていることもよくあります。メンテナンスとしては1年に一度くらいは荏胡麻オイルやキヌカ(お米からできた自然塗料)など無垢材の調湿機能を妨げないオイルの塗装をするとフローリングは汚れにくくなりますが、何もメンテナンスをしていないお住まいでも、杉床は1年ほど経つと自然に飴色になってきて光沢が出てきます。傷も家族の歴史ぐらいに大らかな気持ちで付き合っていけば、家が長持ちする間ずっと使い続けることもできるのが無垢材のメリットです。

 

長持ちする自然素材の家を使い続けることはCO2削減につながる!

「木を伐って使うって自然環境に良くないんじゃないか」と思われる方もおられます。

木は光合成により地球温暖化の原因物質CO2を吸収し酸素を放出します。木を製材し家として使い続けている間はCO2を固定してくれ大気中の炭素を減らせます。

樹齢10年~40年の若木は二酸化炭素を旺盛に吸収しますが、樹齢が80年にもなると二酸化炭素の吸収量は1/4ほどになります。日本の人工樹林の多くは今がちょうど伐採期を迎えています。日本にある豊富な木材資源を活用して、伐ったところにまた若い木を植林すれば光合成を活発におこなうので、CO2の削減につながり、地球温暖化防止に一役買うことになります。
国産材を使うことは山にお金がまわり、山の手入れや植林をすることができ、日本の森林が健全に保たれることにつながります。

建てては壊しを繰り返さなければならない短い寿命の家ではなく、長持ちする家のストックが増えるほどCO2の削減につながります。