滋賀で木の家、自然素材の注文住宅を建てています。

建築の知りたいアレコレをまとめました

元請け、下請けという関係

お客様と業者が問題のないシンプルな関係であること

お客様と契約を結んだところが元請になります。

家を一軒建てようとすると約20種程の業者が入ります。どんな大きな工務店でも全業種を揃えているところは無いと思います(業種の種類は、基礎・解体・大工・住宅設備機器・給排水設備・建材・断熱・防水・板金・瓦・左官・内装・サッシ・木製建具・電気設備・畳・仮設足場・産業廃棄物処理業者・塗装・美装・冷暖房・アイアン・家具など)。それぞれ自分の業種の仕事以外は別の業種の専門業者に依頼しなければ家を完成することはできません。元請けが仕事を依頼する業者が下請けとなります。

・元請け、下請けに生じる問題点
自分の社内でできない仕事を対等な立場で依頼する下請けならば問題はないのですが、その時に仕事を出してやった、仕事をもらったという上下関係ができてしまう元受業者が問題です。

元請けは下請けに価格を見積もらせますが、元請けは実際に下請けから上がってきた見積書というものをお客様に見せません。それに自分の会社の利益を上乗せして『見積書』としてお客様に金額を提示します。

また仕事をもらった下請け業者は元請けに不利益になるようなこと(お客様にいくらで仕事を請けているかなどを)言いません。そのような慣習が当たり前になり、孫請け、ひ孫受けなども発生することになってしまっています。
結局仕事を上手に取ることができる業者が儲けることができることになります。このような悪慣習が過剰なまでの広告、営業活動を生み出し、(建築には直接関係の無い)それらの営業費を建築費に上乗せする結果になっています。

・オープンシステムにおける業者との契約
オープンシステムでは元請け・下請けのような不透明な慣習を排除して、お客様が実際に上がってきた見積もりを見て、仕事を依頼する専門業者と直接契約できるようにしました。設計事務所も各専門業者も、お客様と契約を直接結ぶ元請け業者です。「金額をはっきりさせ」、「仕事をした分だけ報酬を頂く」というとても当たり前なことをしているにすぎません。

 

 

一括請負方式・分離発注方式・オープンシステムの違い

一括請負・分離発注・オープンシステム。一体何が違うのか

・一括請負方式
日本で一般的な建築の請負方式です。元請け会社があり、下請け会社(ときには孫受けなど)が実際の工事を行います(1軒の家で約20業種が入ります)。各業種の実際の工事費の上に元請け会社の経費やマージンが乗せられた見積もり(あるいは「一式」と言う形)がお客様に見せられ、実際の価格が開示されることはありません。

・分離発注方式
実際に工事を行う大工や左官といった工事業者とお客様が個別にそれぞれ契約を交わし、家を建てる方法です。直接契約できる分、工事費が安くなります。(工事の流れが解っている大工や工事関係者が自宅を建てる時、行っている方法です。)しかし万が一の事故などが起こったとき誰が補償するのかなどの問題点があり一般の方に広めることはできませんでした。

・オープンシステム
この分離発注方式の建築のメリットを活かしながら、一般のお客様ではできないところを設計士がサポートし、分離発注の泣き所であった、万が一の事故などが起こったときでも補償できる制度を整備したシステムです。

 

 

国産材と外国産材の主な違い

国産材と外国産材の違いから考えること

・国産材と外国産材の特徴
日本は高温多湿の土地柄です。そこに北米や北欧の乾燥した亜寒帯で育った輸入材を日本の建築に使っても、耐久性に欠けることは否めません。

一方で、国産材は高温多湿に慣れていますから、梅雨のじめっとした気候でも、冬の乾燥した寒さでも、耐えうるだけの力があります。
ただ外国産材も樹種(細かく言えば産地)によって、強度や木目の美しさも異なり、ウイズダムデザインでもお客様のこだわりや、適材適所で部分的に使うことはあります。

外国産材については、製材してから輸入される場合、防虫処理は義務付けられていませんが、コスト低減目的の輸入材であれば、コンテナに隙間なく詰められて蒸し蒸しの状態で輸入されることと、長期在庫を可能にする関係上、防カビ・防腐処理は不可欠で、どうしても薬品が浸透した建築木材になってしまうであろうと考えられます。

・国産材を使う必要性
世界第3位の森林大国である日本ですが、日本の山は今、荒れています。

スギやヒノキを育てる場合、通常苗を密集させて植え、地面の乾燥や風雪害を防ぎますが、適度に倒木を除去したり、間引き(間伐)しないと、日光が地面まで届かずに下草が枯れ、地面がむき出しになってしまうのです。この状態は「緑の砂漠」と呼ばれ、土地の保水力が乏しくなるため、土砂が流出しやすくなります。
また、植樹した木もまっすぐ育たず、生育も悪くなります。

安い外国産材に押され、日本の山は今、このような状態で、手入れ(育林)が行われていないために荒れています。

国産材を使用するということは、このような山を育林することになります。
ご存知の通り、植物は光合成を行いCO2を取り込みO2を作り出します。そして建材となってもCO2保有し続けます。

国産の木材を使用することは、日本の林業が活性化し、製材業や関連の職種も活性化することになり、自然環境を守ることにもつながります。
木は石油や石炭のような枯渇化していく化石資源とは違い、伐っても植林できる再生可能な資源です。
今、日本には植林され構造材として使える木がたくさん育っていて、価格も安くなっています。
国も国産材を使うことには力を入れ始め、木材エコポイントや長期優良住宅などの補助金政策を打ち出しています。

 

 

自由設計の定義

ウイズダムデザインの自由設計とは

『自由設計』とは、工務店やハウスメーカーが販売する注文住宅などの商品名、もしくは広告表現として使われています。

自由の名は付きますが、明確な定義はなく、間取りの組み合わせができることを自由設計住宅などの名称を使用するメーカーもあります。

なおメーカーが外観や間取り、キッチンなどの設備を数パターン用意し、その中から買い手が選択する商品は、普通、企画型住宅などと呼ばれますが、そのような住宅でも選択できるということから自由設計と呼んでいる所も多いようです。

ですから、一から設計する当事務所のような所は「フルオーダー」や「自由度の高い自由設計」などの言葉で表現しています。

 

 

無垢の木とは

無垢の木の良さ

コトバンクより

建築では、主に木材に対して使用される言葉。

混ざり気のないという意味で、一本の木から取れるつなぎ目のない材木を無垢材という。『木』本来の質感、風合いという面で魅力があり、化学物質を含まない自然素材。特徴は、調湿作用があり、湿気の多い日は水分を吸収し、乾燥している日は水分を放出して湿度を一定に保つ性質がある。

そのためコンクリートの約2倍もの断熱性がある。その反面、『縮む』『膨らむ』という性質があり、多少の反りや割れが起こる。