滋賀で木の家、自然素材の注文住宅を建てています。

47.そとん壁②【大津市/木の家】

週も変わり、ここからの2日間は外壁の仕上げ材の1つ【そとん壁】の仕上げ塗りの作業に、左官屋さんが入ってくださいました

どうですか
なんか、一言では言い表せない質の良さ…

伝わりますかね…

 

今日はちょっと豆知識ということで、外壁仕上げのオススメの【そとん壁】について少~し書こうと思います
 

ちょっと豆知識 ~【そとん壁】について~

このそとん壁。
『そとん壁』『そとん壁』って言っていますが、『そとん壁』っていうのは通称名。
ウイズダムデザインで使っているそとん壁の商品の正式名は【スーパー白洲そとん壁w】。
この通称:そとん壁の原材料は、正式名にもあるように【白洲(シラス)】です
みなさん、学生時代に地理の勉強で『シラス台地』って習ったのを覚えていますか
九州南部地方にあるシラス台地は、最大150mもの厚さでシラスが積み重なった広大な台地です
そとん壁の原材料のシラスは、このシラス台地のシラスなんです
このシラスは、マグマが岩石になる前に粉末となったもので、養分を持たない【原始的な土】と言えるものなのです
触るととてもサラサラしていて水持ちが悪い(水はけが良い)ので、水田に向かず、地元では厄介なものとされていたそうです
でも厄介なものだからこそ放置しておくのではなく、有効活用できないのか…と、その活用方法に成功したのが、壁の仕上げ材として塗る【シラス壁】。(通称:そとん壁)
マグマが岩石になる前ということで、マグマの超高温で焼成された高純度無機質セラミック物質と言えるこのシラス。
セラミックであるシラスの特性として、消臭分解、殺菌効果など作用があります
また、シラスの主成分である珪酸は、除湿剤の主原料でもあり、またシラスはとても細かい微粒子の中に無数の穴が開いた複雑な構造をしているころから調湿機能もあります
人工的に作り出すことができない成分と構造成分は、セラミック物質のシラスだからできる機能と言えます
これらの機能が発揮できて私たちが実感しやすいのは、室内での空間に使った時かもしれませんね…
では、外で使った時の特徴は
外での使用に限った特徴ではありませんが、ものすごく耐久性が高い材料です。
シラスと同じ火山噴出物は海外にもあり、ローマ時代に建てられたパンテオン神殿や、古代エジプトのピラミッドにも、古代コンクリートの原料として使用されており、今もその形をとどめているほどの耐久性を持っています
また、このそとん壁。
表面を防水加工しなくても雨を浸透させません
どういう事ってなりますよね…
そとん壁の施工は、下塗りをしてから上塗り(仕上げ塗り)をする二層仕上げになります。
下塗りに使うシラスは、上塗りに使うシラスよりも超微細なシラス粒子を使うため、水蒸気の細かい粒子は透しますが、雨水のような大きな水分は透しません
万が一少し透してしまったとしても、最初に少し書いたようにシラスは水持ちが悪い(水はけが良い)材料です。
水持ちが悪いということは、浸透する前に水分自身の重力で下に引っ張られるため、奥まで浸透しないのです
人工的に防水するのではなく、自然の性質を利用した防水方法ということです
これって素晴らしいですよね
また、外壁材として使用する時に、色を着けたいですよね
その着色剤も天然の鉱物顔料を使っています
もちろん、シラスそのものも天然材料。
100%自然素材で、人間の体にも優しい材料です
そして何より、このシラスを外壁に塗った仕上がり…
自然素材の良さ…
上品さ…
心落ち着く何とも言えない風合い…
このシラスの魅力は、一目見たら絶対分かっていただけると思います
 

以上、そとん壁のちょっと豆知識でした。

そとん壁の魅力を伝えたくて…
少しでも伝わったかな
 

 

そんなそとん壁を左官屋さんが外で塗ってくださっている間、中では大工さんがフローリングを張ったり、枠材を施工してくれたり、仕上げにドンドン向かって作業してくださっています

 

 

数日後には、建物を囲んでいる足場の解体する予定です
そうすると、建物の全貌が見えてきます
焼杉の良さ…
そとん壁の良さ…
二種類の壁仕上の融合…
それぞれが見えてくるので、お楽しみにしていてくださいね